Focus pour clarinette seule

Création: 17 Aôut à Kagohima au Japon
Commission: Ayumi Mori

スペインにアルタミラという有名な洞窟があります。そこには旧石器時代の洞窟壁画があり、狩猟の対象になった動物がたくさん描かれています。その中にいくつか足の数が四本ではなく、六本以上描かれた絵があります。これは間違いではなく、動いている動物をアニメーションのように捉えたのではないか、という見方がありとても興味をそそられます。また、二十年近く前に発見されたフランスのショーヴェ洞窟でもまるでアニメーションのような壁画が発見されました。こちらは3万年も前の壁画らしいですが、絵画史における最初期の画家(?)がこのような表現で絵を描いたと思うとちょっと驚きではないですか? 今回の作品はこのような人間の視覚から着想を得ました。必ずしも輪郭のはっきりとした素材ばかりではなく、素早い動きでぶれたり、あるいはピントがあわずに輪郭の曖昧なものなどで画面を構成していく感じです。様々な奏法や音色を持つクラリネットが、生き生きとしたイメージを描かせました。